(平成23年4月改正)
建設投資の減少により平均点が低下した完成工事高X1と元請完成工事高Z2を制度設計時の平均700点となるよう評点テーブルが補正されました。
これにより、完成工事高X1は平均で12点の上昇、元請完成工事高Z2は平均で約91点の上昇となりました。
「工事種類別年間平均完成工事高X1」は、受審する建設業者の規模(大きさ)を評価する最大の項目です。建設業者の工事施行能力を評価するためのものとも言えますね。例えば、年間にどのくらいの工事をしたのか、10億円の工事をした建設業者と100億円の工事を完成させている建設業者とでは、どちらが実績があると認めるのか?
X1は工事施行能力を評価するために、なくてはならない数値なのです。
X1は申請業種ごとに算出・評価されます。
「土木一式工事」「とび・土工・コンクリート工事」「鋼構造物工事」は、「PC(プレストレストコンクリート)工事」「法面処理工事」「鋼橋上部工事」についても評価されます。
ただ、組織変更や決算期の変更、合併、譲渡などで、平均する2年が24ヶ月に満たない場合(3年平均のときは36ヶ月に満たない場合)は、特殊な計算によって換算されます。
改正の目的とは?
X1の評点テーブルは、平成23年4月1日から改正されました。
建設投資が縮小し、X1の平均点が減少していたため、無理な受注によりランクの低下を防ごうとするケースがちらほらと見かけるようになったことから、点数が上がるように評点テーブルが上方補正されたのです。
全体のバランスのとれた評価と適正な競争参加機会や競争環境を確保するためであり、予想平均点は改正前より約12点上がりました。
完成工事高については、1000万円未満から順に1000億円以上の42段階に区分されています。それぞれ評点テーブルを設定しています。
X1には激変緩和措置が適用されます。審査対象事業年度と前年度との2年平均、又は前々年度までの3年平均の有利なほうを選択できます。
契約後VE(コスト縮減が可能となる技術提案を行い、採用されたために契約金額が減額となった場合)では、減額変更前の契約額で受審できます。