経営状況分析Yは以下の1から8までの計算式から導かれる数値です。総合評定値Pへの影響度は20%となっています。
【負債抵抗力】
1純支払利息利率 (寄与度29.9%)
[支払利息ー受取利息配当金] ÷ [売上高(完成工事高+兼業事業売上高)]×100
(実質的な支払利息の負担が売上高に占める割合を評価する指標)
2負債回転期間 (寄与度11.4%)
[流動負債+固定負債] ÷ [売上高(完成工事高+兼業事業売上高)÷12]
(負債総額が月商額に対してどの程度あるかを評価する指標)
【収益性・効率性】
3総資本売上総利益率 (寄与度21.4%)
[売上総利益] ÷ [総資本(2期平均)] ×100
(企業の総資産からどれだけの売上総利益を獲得できたかを評価する指標)
4売上高経常利益率 (寄与度5.7%)
[経常利益] ÷ [売上高] × 100
(経常利益が売上高に占める割合を評価する指標)
【財務健全性】
5自己資本対固定資産比率 (寄与度6.8%)
[自己資本(=純資産合計)] ÷ [固定資産] × 100
(建物や設備などの固定資産に対して自己資本が占める割合を評価する指標。自己資本がどの程度固定資産に投資されているかを示す指標)
6自己資本比率 (寄与度14.6%)
[自己資本(=純資産合計)] ÷ [総資本(=資産合計)] × 100
(純資産に占める自己資本の割合を評価する指標)
※財務健全性を判断する上で最も重要な指標とされています。
7営業キャッシュフロー (寄与度5.7%)
[前期キャッシュフロー+当期キャッシュフロー] ÷ [1億円] ÷ 2(単位:千円)
(企業が1年間に自力でどれだけのキャッシュを稼ぎだしたかを評価する指標)
8利益剰余金 (寄与度4.4%)
[利益剰余金] ÷ [1億]
(会社の充実度を示す指標)
経営状況分析に必要な書類
- 経営状況分析申請書
- 審査基準日直前3年分の財務諸表
- 「当期減価償却実施額」が確認できる書類
- 建設業許可通知書の写しまたは建設業許可証明書の写し
- 郵便振替払込受付証明書
- 兼業事業売上原価報告書
- 委任状の写し
- 換算報告書(決算期変更などで当期決算が12ヶ月未満の場合)
- 連結財務諸表
- その他審査機関から提出または提示を要求された書類
経営状況分析の登録機関とは
規制緩和策として平成16年に経営状況分析を指定機関から登録機関に移行されました。
設置条件さえ満たしていれば、申請によって登録でき、経営状況分析が行えるようになったのです。今現在(平成23年3月1日)経営状況分析機関として国に登録されている指定機関は9機関です。
- (財)建設業情報管理センター
- (株)マネージメント・データ・リサーチ
- ワイズ公共データシステム(株)
- (株)九州経営情報分析センター
- (株)北海道経営情報センター
- (株)ネットコア
- (株)経営状況分析センター
- 経営状況分析センター西日本(株)
- (株)日本建設業経営分析センター
登録経営状況分析機関は、申請に疑義がある場合、調査が義務づけられるなど虚偽申請防止のための更なる改正(平成23年1月1日施行)が行われました。